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日常。 仕事(ケーキ)とテニプリのことばかり。
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ドリライ行ってきましたー。
多くは語りませんが、とても楽しかったです!
とりあえず、真田に冷たい幸村が素敵でした。
まっすーの幸村は最初見たときは『ここまで極端な解釈なんだ!』と驚きましたが、大好きです。
ボウヤとの絡みがほとんどなかったのは残念ですが、踏みつけは見れましたしw部長sトークもありましたし。
それにしても、初代青学を生で見れる日がこようとは…。
そして…立海について色々お話させていただく機会もあり、とても充実した一日でした!
そして今日は、ようやく引き取りにいけた冬公演のDVDを見てました。
おかげで大分萌えを補充できました!

その勢いで(笑)、前に書いた真田の誕生日SSをアップします。
【青春狂想曲】の方に上げようかとも思ったのですが、さきにこっちにアップすることにします。後ほど、しょーとの方に改めてアップしようと思います。
【青春狂想曲】は基本的にCP無しなのですが、今回はガチで真幸です。
ラブラブな真幸なんて、久しぶりに書きました…(笑)

少しでも楽しんでいただければ、幸いです。






affetuosamente(愛情をこめて)

「ねぇ真田。誕生日プレゼント何がほしい?」
幸村と二人で歩く帰り道。
唐突にその問いは投げかけられた。
その、あまりにも彼らしからぬ言動に、俺は思わず隣を歩く幸村を凝視した。
俺の驚きの視線を受けた幸村が、その美しい眉をひそめる。
「何でそんなに驚いてるんだよ」
「いや…あまりにもお前らしからぬ質問だったからつい。すまん」
幸村というのは、基本的に相手を驚かせたりする事が大好きなのだ。幸村との付き合いはそれなりに長くなるが、今まで一度も誕生日プレゼントの希望など聞かれた試しがない。
俺には想像もつかない思考回路により選び出された誕生日プレゼントに、毎年度肝を抜かれる。そしてそんな俺を見て幸村はケラケラと笑うのだ。
「一体どういう風の吹き回しだ?」
「何かさ、今年は『これ!』ってのが思いつかないんだよね。だから趣向を変えてみようと思ってさ」
幸村が期待に満ちた目で俺を見ている。
…幸村は幸村なりに俺の誕生日プレゼントについて頭を悩ませてくれていれのはわかる。
が…突然『欲しいもの』と言われても返答に困ると言うのに。しかも、定番なものを要求したら逆に怒られそうだ。
「蓮二なら真田の欲しいもののデータくらい取ってるだろうけど、蓮二に聞くのもどうかと思ってわざわざ直接聞いてやったんだから、遠慮するなよ。めったに無いぞ?俺がお前に何でも好きな物をあげるなんて」
それは確かにそうなのだが…。
幸村の期待に満ちた視線が俺を捕らえているのがわかる。
俺は無言のまま必死に思考を巡らせた。
俺とて欲しいもののひとつや二つ、簡単にあげる事ができる。
今一番欲しいのは新しいグリップテープか書道に使う筆…だろうか。
しかしそれを告げたところで幸村が不満そうな顔をするのは目に見えている。
「ねぇ、無いの?」
「…」
幸村が俺の顔を上目遣いに覗き込んでくる。俺は無言でそれに答えた。
「ちなみにさ、ブン太と仁王には相談してみたんだ。ブン太にはたまには定番にってケーキを進められたんだけど、イマイチ気が乗らなくってね」
俺の沈黙をどう受け取ったのか、前を向いた幸村はとつとつと話し始めた。
俺はその横顔をじっと見つめたが、幸村は特に機嫌を損ねた様子もなく言葉を紡いでいる。
俺はこうして幸村の隣で、取り留めのない幸村の話しを聞いているのが好きだった。それを自覚したのは、幸村が入院して俺のとなりにぽっかりと空洞が出来た時である。
あの時の虚しさは、数年が過ぎたいまでも忘れられない。
「でさ、仁王は定番に『プレゼントは俺』ってのが良いんじゃないかって言うんだよ?ラッピングは俺がやってやる…とか嬉々として語ってきたけど、流石にそれは断った」
頭の半分で違うことを考えていた俺は、何の気なしにラッピングされた幸村、というものを想像してしまいそうになって思い切りむせた。
た…たるんどる!
ああ、見たいなどとは断じて思っておらんぞ。そんな破廉恥な…!
「あ。何だ、やっぱり真田はそういうベタなのが良かったんだ?真田のムッツリめ!」
「誰もそんな事は言っておらんだろうが!」
「でも見たいと思っただろ」
うぐ、と言葉に詰まった俺を、幸村はケラケラと笑った。
俺は口を噤む他ない。口で幸村に勝とうと思う方が間違っているのだ。
「で、何か思いついた?」
「…ああ」
幸村の問いに、俺はゆっくりと頷いた。俺が欲しいもの。
それは。
「…休みがほしい。お前と共に過ごす時間が、俺の一番欲しいものだ」
「…それは、部活を休みにしてその休みでデートしようって事?」
「あぁ。出来れば連休が望ましいな」
俺の言葉はよほど意外だったらしく、幸村は大きな瞳をパチパチと何度も瞬かせている。
けれどその表情はやがて嬉しそうな微笑みに変わった。
「まさか練習の鬼の真田が休みを欲しがるなんてね。でも、いいよ。今週は流石に無理だけど、来週の土日の部活は休みにしよう。それで、一緒に遊びに行こう?蓮二も誘ってさ」
「いや待て!蓮二は…」
「あはは、嘘ウソ。冗談だって。」
 慌てる俺に向かって幸村はもう一度笑い、俺の手に指を絡めてきた。
 握り返すと、幸村がそっと耳元に口を寄せてくる。
「ハッピーバースデー。真田。生まれてきてくれてありがとう」
 滅多に聞けないその言葉をかみ締めながら俺は、静かに微笑んだ。

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