わ
我ら、王者立海大。
その誇りを胸に、今日も試合に挑む。
を
「ねぇ神の子さん…をかし…って、何?」
「ん?」
「これ。よく出てくるをかしって、どういう意味?」
「どういう意味だと思う?」
「…おかしいって事?」
「残念。古典のをかしは『おかしい』とは違うんだよ」
「…わけわかんない」
「わかった。このラリーに決着がついたら古典を教えてあげるよ!」
ボールのラリーと言葉のキャッチボール。
彼らにとってはどちらも大切で楽しいものなのである。
ん
「んんーっ、エクスタシー!」
「あはははははははっ、ヤバい、超うけるんだけど!」
幸村部長が文字通り笑い転げている。
その前でプルプルと何かを押し殺すように震えている副部長。
部室に入ってきた俺と仁王先輩は、副部長がエクスタシーと叫ぶ決定的瞬間を、運悪く目撃してしまった。…きっとこれも、部長の無茶振りなんだろうけど。
「俺、あんなセリフ言わされるくらいなら死んだ方がましっす」
「幸村が簡単に死なせてくれるわけがなかろ」
「…ですよねー」
被害者が真田副部長でよかった。
心からそう思った俺たちであった。
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